Y's DIARY

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Another



『Another』 - 綾辻行人(2009)

 夜見北中学校の3年3組にまつわる「呪い」を巡るホラーミステリ。

 26年前の3年3組で起きた「ミサキ」という名の生徒の死、そしてそれに対するクラスの対応を発端として始まったとされる「呪い」。

 「呪い」は年によって不定期で訪れ、それが「ある年」には3年3組のクラス関係者が次々と命を落としていく。

 その夜見北中学校3年3組に転校してきた榊原恒一は、不思議な魅力を持つ少女「ミサキ・メイ」と出会う。

 何とか彼女に近付こうとする恒一だったが、まるで自分以外のクラスメイトにはメイのことが見えていないようであることに不審を抱き……。

 そんな中、クラス委員長の桜木ゆかりが悲惨な形で最期を遂げる……。

 「今年は『ある年』だったのだ」

 次々と死んでいくクラス関係者。

 この「呪い」を止めることは果たして可能か、不可能か。



 久しぶりに綾辻行人の本を読んだ。

 この作品は、「呪い」という人智を超えた超常現象を扱っており、それは理屈抜きに「そういう現象なのだ」とされている(裏で全てに通ずる犯人がいるわけではないということ)。

 それゆえ、ジャンルとしては本格ミステリというよりはホラーなのだろうが、もちろん、そこにもしっかりとミステリの要素はある。

 それは「What?」「Why?」「How?」「Who?」という疑問符で表されている4つの謎である。

 作中で3年3組の呪いを巡るそれらの謎が順番に明らかになっていくのだが、特に最後に「Who?」の謎が明らかになったときの衝撃を受けて「あぁ、やはりこれはミステリ小説だな」と安堵した。

 それまで頭の中で構成されていた物語が最後の最後で一気に覆される圧倒感と爽快感。

 これぞまさにミステリ。これがあるからミステリを読むのはやめられない。

 そしてまた、1つの物語の解決を見つつも、しかしそれはあくまで1つの終わりでしかなく、実際には根本的な問題は何も解決していないのではないかと思わざるを得ない、もやもやとした読後感はやはりホラーであった。
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30代男。
三度の飯より鷹命。

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