Y's DIARY

Y's DIARY


第6話「ビジュアル」

 第6話「ビジュアル」

 ダイエー横浜西口店脇の道を北へ進み、一の橋を渡ると、右手に改装工事中のビルが見える。はて、一体ハマボウルはいつになったら新装開店するのかね、などと思いながらその道をさらに進む。すると、左手に見えるビルの1階にファミレス・ジョナサンはある。
 そこに、3人の冴えない男たちが集まっていた。
 うむ、他でもない俺たち、俺とハヤトとコージローの素人同人ゲーム製作集団(気取り)、である。

 テーブル上に既に食器類はなく、ドリンクバーのコップ、黄色い表紙に猫のイラストが描かれたデリーター社のF3サイズのスケッチブックだけが存在を主張していた。
 池袋宣言以降、俺たちは冬コミ出展という共通の目標に向け、確実に動き出していた。

「で、茜ってのはどんな娘なんだ。ちょっと特徴書いてみ」
 スケッチブックをハヤトに渡す。
「そうやな、茜は飄々としてるわけや。そんで明るい、そんで……」
 スケッチブックには「ひょうひょうとしている」「明るい」「女の子らしい」「紅茶好き」「チビ」といったフレーズが挙げられていく。

 呼んでもいない梅雨前線が暖簾から顔を覗かせ始めた6月のある夜、そこではキャラデザ打ち合わせが行われていた。
 ノベルゲームをゲームたらしめている要素のひとつにビジュアル面があるのは言うまでもないことだろう。
 シナリオとともに、ビジュアル、中でもキャラクターデザインがその作品の評価に対して占めるウェイトは小さくない。
 そのビジュアルに関して、参考までにいくつかのノベルゲームをプレイした結果、どうしても納得できないことが俺にはあった。
 それは……。

「そういや、ホントにあの人に衣装設定頼んだん?」
 不意にコージローが俺に問う。
「え、あぁ」
 まぁ、そりゃ驚くのも無理はないだろうな。俺だってあのときの自分の決断と行動には少しばかり驚いたさ。
 あのメールの送信ボタンを押すまでにどれだけの逡巡と葛藤があったか。

 だが、俺は自分の納得できないことはそのままにしておけない性質なんでね。つまり、「いつもキャラが同じ服を着てる」ってのは許しがたいんだ。
 だからこそ、女性キャラの多いこの『Calendar(仮)』の衣装設定にイシガキさんを誘ったんだよ。

 つづく




 お久しぶりの更新でございます。

 いやもう全く忘れられていても仕方ないことでございますことよ。

 いくら初めから不定期更新と宣言していたとは言え、3ヶ月という呆れるほどの放置っぷり。まっこと申し訳ない、と謝りつつも果たして如何ほどの人がこの連載のことを覚えており、そして待っていてくれたであろうか。

 そんなこんなでやっとこ書きました。

 目標週1、最低月2更新目指して、ちゃんとします。
関連記事

Comments

« »

08 2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
Profile

うーすけ

Author:うーすけ
30代男。
三度の飯より鷹命。

Blog Search
Recent Entries&Comments
 
Monthly Archives