Y's DIARY

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残暑の雨

 2ヶ月くらい前にこんなエントリを書いたわけだが、つい先日、別れた彼女からメールで連絡があった。

 手紙を読んだ上でスルーしていたわけではないらしく。

 そもそも、荷物を詰めた段ボール自体を開けていなかったらしく。

 それで、この前やっと段ボールを開封して手紙が入ってることに気付いたらしく。

 完全に不意打ちだったもんで動揺してしまったのだけれど、2ヶ月間も放置しとくか普通などと思いながらも、「あぁ、手紙を読んで何も反応しないほど、ひどい人間じゃないんだなぁ」と思って、少し安心してしまって。

 そして、安心すると同時に、これまで憎しみの感情で上書きして忘れ去ろうとしていた感情が頭をもたげてきて、胸を締め付けた。

 いっそ、嫌いになれればいいと思った。だから、嫌いになろうと思った。でも、嫌うための「理由」がなくなってしまった。嫌いになれなくなってしまった。


 そのメールは、別に、返信が必要な内容のメールではなかった。

 放置しておいてもよかった。それで何の問題もなかった。いわば最後の挨拶だったのだから。

 それなのに、それなのに、だ。

 1日考えた挙げ句、「気が向いたら、ご飯食べながら話でもしませんか、いつか」なんて返してしまった。

 綺麗に関係を終わらせようと思って手紙を書いたのは自分なのに、相手はその手紙に応じて挨拶を返してきたのに、何でそんなことを言ってしまったのか。

 1日経っても返事は返ってくるはずもなく、ひどく後悔した。惨めだと思った。阿呆だと思った。

 でも、2日後にメールは返ってきた。返ってきてしまった。

 そこには「返事ありがとう」「そのうち行こうか」、そして最後に「またね」と書かれていた。


 「またね」


 別れ話をしたときも、彼女が最後に言ったのはその言葉だった。その言葉に気の抜けた返事をしたあの日から4ヶ月以上経って、再び彼女はそう言った。

 恐らく彼女にとっては大した意味は持たないであろう、その言葉に僕は意味を探してしまう。

 「また」なんて、ないだろう?


 体にまとわりつく雨後の湿気はなかなか拭えない。
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Comments
 
「結婚できない男」最終回にて

「来てください。…どうしても」
プライドも捨てて、自分に素直になったのだ。

「話をしませんか、いつか」なら、
「そのうち行こう。またね」だろう。


「会いたいんです。どうしても」

これをお前が素直に言えるようになったときが、本当のスタートな気がするな。
Re:残暑の雨 
既に終わったものにスタートはないのです。

と、おっさんは思うのです。

まぁ何だかんだ言って、最近は割と人生楽しんでると思うよ、僕は。

将来の光は見えんけども。

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30代男。
三度の飯より鷹命。

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