Y's DIARY

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神戸小旅行

 もう年を越して昨年の話になってしまったが、神戸小旅行の話を。



 12月23日。

 天皇陛下の誕生日ということで祝賀ムードに湧く街におっさんがひとり。

 男は新神戸行きの新幹線の切符を片手に品川駅へ向かっていた。

 そう、3連休初日のこの日、大学時代の友人で今は地元神戸に住む8810(ハヤト)の家に遊びに行く予定を入れていた。

 13時過ぎののぞみ号に乗り、いざ新神戸へ。
 しかし何と、前々から調子の悪かったイヤホンがお逝きになるというトラブルがこのタイミングで発生。
 片耳からしか音が出ないというのは非常にストレスである。

 うーむ、これは困った。行きは諦めるとして、帰りの新幹線車内で音楽を聴いて過ごせないのはさすがに辛い。そう思って調べてみると、大阪梅田にソニーストアがあるじゃないか。

 新幹線の切符は新神戸までだが、新大阪で降りたとしてもそこまで損はしない。神戸着が少し遅くなるが仕方ない、新大阪で1回降りよう。

 15時半過ぎに新大阪に到着。
 仕事で何度も来た見覚えある駅構内を進み、在来線に乗り換え、大阪へ。

 駅を出ると目的のビルはすぐに見えた。見えたけれども意外に遠い。いや、ビルには着いたけれども、どこにソニーストアが入っているのかがわからない。

 Googleマップも駆使しながらようやく到着したときには10分ほど経っていた。
 さっさと目的のイヤホンを探して買って撤収、といきたいところだったが、なかなか丁寧な接客をされる店で、ここでも15分ほどとられる。

 おニューのイヤホンに挿し換えて快適になったところで三宮に向かう、の前にヨドバシ梅田へ。

 天皇陛下の誕生日ということがきっと関係しているのであろう、ヨドバシにはカップルや子供連れの家族が大勢来ていた。
 手土産に「龍が如く6」と「ペルソナ5」を購入。

 そしてようやっと三宮へ向かう。
 当初の予定より遅れること1時間以上、17時半前に三宮に到着。

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 過去に旅行や出張で何度も来ている街である。最後に来たのは2015年2月だったろうか。

 待ち合わせ場所である阪急三宮駅へ向かう。
 地元でもないのに何故か懐かしい街並みだ。

 阪急三宮東改札前で18時前に8810と合流。
 GWに会って以来だから7ヶ月ぶりくらいか。そう久しぶりというわけでもない。

 まずは軽く一杯ということで、わたくし行きつけの店「たこ庵」へ。
 三宮に来たときは必ず立ち寄る店である。

 小さな雑居ビルの2階。そう目立つ店ではない。初めて訪れたときのことを思い出しながら、よく見つけたものだと思う。

 何度も来ているものだから、てっきり8810とも以前に来たことがあったような気がしていたが、意外にも(?)8810は初めてらしい。

 お決まりの明石焼きセットとビールを注文して乾杯。
 寡黙な職人肌っぽい大将と関西弁のおばちゃん。静かで落ち着いた店内。

 いつ来てもやはりいいところだ。
 8810も気に入ったらしい。次はK子さんと来るといい。

 ほろ酔い気分になったところで店を変える。
 次の店は珍しく8810が決めているらしい。

 8810のあとをついて進む。着いたのは串焼き屋だった。
 あーなるほどね、神戸だもんね、神戸と言ったら串焼きだよね、そうだよね。
 ……。

 というわけで、神戸のど真ん中で神戸、というか関西感の全くない店で2次会である。

 カウンター席で串焼きを食べながら話をする30歳のおっさん2人。
 そう、気付けば30歳なのだ。8810と出会ったのが18歳のときだから、それからもう12年が経つ。
 12年というと、赤子が中学生になってしまう年月ではないか。
 時の流れというものは残酷である。果たして今の自分はあの頃の自分と比べて成長しているだろうか。

 などということを考えていたかというとそんなことはなく、そのときはただ楽しく酒を飲んでいた。
 気を遣う必要のない友人と酒を飲んでいる時間ほど楽しいものはない。

 「神戸は神聖な空間と俗な空間が共存している街だ」、8810は繰り返しそんなことを言っていた。
 確かにそうかもしれない。
 店を出て、次に8810に連れられて着いた先は生田神社。
 先ほどまでいた街中の喧噪と打って変わって静かな空間がそこには広がっていた。

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(誰かの顔が写り込んでしまっているような気がしないでもないがとりあえずそのままにしておく。肖像権的に問題がある場合はご連絡いただきたい)

 厳かな雰囲気の境内でお賽銭を投げ参拝。神のご加護のあらんことを。

 その後は恒例のカラオケへ。
 今回は短めに1時間。
 久しぶりだったがやはり楽しい。あっという間に1時間が過ぎる。

 カラオケを終えたときには、時間は22時半を過ぎていた。
 「じゃあ帰るか」と阪急電車に乗る。この日は8810邸に泊まらせてもらうことになっていた。

 阪急六甲駅に到着。ここも1年10ヶ月ぶりだ。何故こんなに頻繁に来ているのだろうか。

 駅から酔い覚ましも兼ねて、ってことでもないだろうが、歩いて家まで向かう。
 10分するかしないかくらい歩いたところで8810邸に到着。この家の前に来るのも1年10ヶ月ぶりだ。

 K子さんに迎えられ8810邸にお邪魔する。中に入るのはさすがに初めてだ。

 入って正面の部屋の入り口に「U-suke(実際は本名)の間」と書かれた紙が貼られている。わざわざ部屋を用意してくれたらしい。
 玄関には、結婚式の際に俺が描いて贈った絵が飾られている。自分の描いたものが大事に飾られているのはやはり嬉しいものだ。
 あの絵を描いて以来、普段の仕事で達成感ややりがいを感じたことはない。悲しいほどに、ない。
 俺の中ではそれくらい大きな達成感を得られた仕事であった。

 2階にある居間に案内され、K子さん含め3人で軽く酒を飲みながら(酒を飲んだのは俺と8810だけだが)話をする。
 K子さんとまともに話すのは、2014年8月にホークスファンの女性を紹介された飲み会のとき以来で実質2回目なので、人見知りのおっさんはどうにも緊張してしまう。

 その飲み会のときも思ったのだが、8810の亭主関白っぷりたるや、よくこんなんでやっていけるなぁと心配になるほどである。
 しかしまぁそれで上手くいっているのだからそれでいいのだろう。

 風呂も貸してもらい、午前3時くらいに寝床につく。
 用意してもらっていた部屋は寒くないようにエアコンの暖房がつけられており、寝る前に消しておこうと思ったのだが、リモコンの置き場所がわからず、とりあえずつけたまま就寝。

 12月24日。

 朝起きると喉がガラガラだ。
 前日、結構話をしたこともあるだろうが、暖房をつけっぱなしにしてしまったことがきいたかもしれない。
 後で気付いたのだが、リモコンは俺が置いたバッグの下にあった。つまり、俺が自分でリモコンの上にバッグを置いて、それで「あれ、リモコンないな」などと思っていたということだ。
 全く間抜けである。

 居間に上がったのは11時過ぎ。朝食なのか昼食なのかわからないが、うどんをいただく。

 その後、8810とパワプロ2016で対戦。
 期待の若手、松本(裕)投手を先発させるも、貧打に泣き惜敗。

 8810は14時にK子さんと産婦人科に行く予定があるということで、13時頃に帰り支度を始める。
 新神戸駅まで車で送ってくれるらしい。

 帰る前に8810母に挨拶。結婚式のときもほとんど話した記憶はないので、ほぼ初対面に近いのだが、そのときの活躍(?)により顔が知れているのか、「あのときはどうも」といたく感謝されてしまった。

 そして同時にチョビとも初めての対面。チョビというのは8810家で飼われている犬のことである。
 思っていたよりずっと大きい。9年前に8810祖母が散歩に連れて行っている姿を激写したことがあるが、そのときもこんなに大きかっただろうか。
 とても大人しく、俺がもふもふしても嫌がることはなかった。

 名残惜しさを感じつつ、8810の車へ。

 途中、某暴力団本部の前を通過し、監視カメラに足跡を残しながら、新神戸駅まで送ってもらう。
 「次来るときはK子さんにもお土産買ってきますよ」、そう言って車を降りた。

 予約を取っていたのは遅い時間の新幹線だったが、14時過ぎののぞみ号に変更して東京に帰ることにした。

 楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう。
 まさにその通りで、仕事で疲れ切っていた俺にとって、仕事を忘れて楽しむことのできた1泊小旅行はあっという間に終わってしまった。

 そして、その翌日からまさかあんな地獄の日々が待っているとは、このときの俺は知る由もなかった。

 その話はまた日を改めて書こう。
 今は1月30日の午前3時。さすがに今日はこれ以上書けそうにない。
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Comments
久々の名作 
久々の名作。登場人物には多くを語らせず、それでいて人情と風情、風景を深く感じさせる、U-sukeらしい文体。Y's diary全盛期を彷彿とさせる見事なエントリ。今後は定期的な更新を期待したい。114514点。
 
次を期待させるあたり、流石です。
陰ながら拝読してます。

P.S.
yuiがお年玉待ってます。

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30代男。
三度の飯より鷹命。

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