Y's DIARY

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地獄のクリスマス

 どこまで遡ればいいだろうか。



 8810家にてのんびりとした時間を過ごしていた頃、いや、それよりもずっと前、そう、生田神社に参拝していた頃には、実は地獄はひっそりと産声をあげていたのだ。

 ……。

 12月24日。

 神戸を後にし、品川に帰ってきたのは夕方だった。
 年の瀬、クリスマス、3連休の中日。どことなく浮ついた街並み。

 夕食の食材を買うためにイトーヨーカドーに寄る。
 街に乗せられて浮かれたわけではないだろうが、俺もせめてクリスマスらしく、と色合い的に何となく華やかなオムライスを作ろうと思い立つ。
 ついでに、K子さんにおすすめとして教えてもらったマカロニサラダ(powered by cookpad)も作ることにした。

 食材を買って帰る男の足取りは軽い。
 楽しかった小旅行は終わってしまったが、休みはまだ終わっていない。もう1日ゆっくりできるのだ。

 帰宅して入浴。
 浴槽の中でふと、帰りの新幹線で食べた駅弁のごみを車内に置きっ放しにしてきてしまったことに気付く。
 やっちまったな、何やってんだろ、と自分が恥ずかしくなりながら風呂から上がる。

 夕食を作る。オムライスとマカロニサラダ、ついでにコンソメスープも。
 途中少し失敗したが、何とかそれなりに見栄えよくできた。

DSC_0205_resize.jpg

 また、どれも美味しくできた。

 ただ、マカロニは一度に全部食べきるにはさすがに量が多すぎた。
 しかしそれも織り込み済みだ。何と言っても明日も休みなのだ。2日に分けて食べればいい。

 食べきれなかったマカロニサラダはボウルに入れたまま冷蔵庫に入れておく。

 深夜。
 年賀状用のネタを描きながら、毎年恒例の明石家サンタを観る。

 のんびりとしたクリスマスイブ。
 朝は友人の家で過ごし、昼に新幹線で帰って、夜は料理を作ってテレビを観る。
 派手な出来事は何もない。
 でも、それでいいのだ。十分充実したクリスマスイブだ。

 夜か朝かで言ったらもはや朝の方が近い時間になって、ようやく俺はベッドに潜り込んだ。

 12月25日。

 目が覚めたとき、既に時刻は昼の12時をまわっていた。
 昼に目が覚めると、朝がすっぽり抜け落ちてしまった気がして、すごく損をした気分になる。

 ただ、この日はそんなことを思う余裕もなかった。

 スマホを見ると、上司からメッセージが届いている。

 「電話が鳴り止まないから状況確認してくれない?」

 そうだな、まず、前提知識が必要だろう。

 俺は、とあるシステムの運用保守を担当している。
 詳細はさすがに言えないが、「とあるシステム」は言いづらいので、今後はAシステムと呼称する。

 さて、運用保守というのは、平たく言えば「面倒を見ている」ということだ。
 もっとわかりやすく言うと、Aシステムに何か問題が起こった場合には「対処しなければならない」立場の人間ということである。

 Aシステムで深夜休日に何か異常を検知した場合、24時間365日対応している窓口部門から電話連絡が入る。なお、ここでの電話連絡先は俺ではなく、上司である。俺でない理由は単純で、社有携帯を持っていないからだ。
 上司はAシステムの概要は把握しているが、実際のサーバ操作ができるほどの詳細な情報は持っていない。
 そのため、上司に連絡が行っても実際にサーバの状況を確認することはできない。なので、そのときは上司経由で俺に連絡が来る。

 要するに、上司からのメッセージが意味するところはこうだ。

 「Aシステムで異常検知したことを知らせる電話がずっと鳴り止まないからサーバの状況を確認してくれないか?」

 面倒を見ていると言っても、コンビニのように24時間365日対応するような契約はしていないし、それに見合った費用ももらっていない。
 だから、上司も基本的には休日の電話連絡はシカトし続けていたのだが、さすがにひっきりなしに電話がかかってくるということで状況確認依頼が来たのだ。

 携帯用の社有PCを立ち上げてメールを確認して唖然とする。

 異常を知らせるアラートメールを振り分けるフォルダの新規メール通数が過去に見たことのない数値を表示している。
 その数、4桁である。青ざめる俺。

 それからのことは正直よく覚えていない。
 とりあえず覚えているのは、翌日の明け方までひたすら部屋から出ることなく障害解析をしていたということだ。
 そして、ここで役に立ったのが前日に作っていた「マカロニサラダ」である。食材の買い置きがない中、部屋から出ることなく働けたのは、このマカロニサラダあってのことであった。

 30代に突入して初めてのクリスマスは「作りすぎたマカロニサラダをボウル直で食べながら障害解析を行う」という、予想外すぎる展開であった。

 結局、この障害対応は仕事納めの28日になるまで落ち着くことはなく、連日深夜まで対応する日々が続いた。

 2016年最後の最後にまさかこんな悲惨なイベントが待っているとは思いもよらなかった。
 その前日までの神戸小旅行からの落差たるや、さすがに25日の俺は心が折れた。
 それでも、よくわからない責任感により、休日を返上して働く社畜。何とも虚しい、そして畜生らしいクリスマスであった。



 さて、このエントリで前半に比べて後半の情報量が著しく落ちているのは主に以下の理由だ。

 ・業務に関する話であるため、あまり詳細な話は書けない。
 ・そもそも、前半を書いた時期と後半を書いた時期が違う。

 2つ目の理由について補足しよう。

 前半(12月25日に上司からの連絡を確認するあたりまで)を書いたのは1月31日で、それ以降を書いたのは4月2日である。
 もはや3ヶ月以上前になってしまった話を書くのは、それがあまりに印象的な出来事だったとしても、さすがに気持ちを入れるのが難しかった。

 教訓としては「書き始めたら下書きに残さずに一気に書き切れ」ですな。下書きで残しても、続きを書くモチベーションと時間ができなければ、今回のように中途半端なエントリになってしまう。

 あ、そういやこのブログ、早いもので11年目っす。地味にすごいよね。人生の3分の1を共に過ごしてるってことですよ。
 長く続けてればそれですごいのかっていうと、そういうわけでもないけれども、やはり大事な記録(log)だ。

 コンゴトモ ヨロシク
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30代男。
三度の飯より鷹命。

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